元暴走族の型破りなサラリーマン矢島金太郎が50歳になる話。全4巻。
2010年代のトピックである福島の原発事故の処理の話がメイン。先細りする日本経済への憂慮やエネルギー問題解決の代替案を登場人物たちに語らせる。作者に老いを感じるなあ、と思って調べたらもう70歳らしい(2017年8月現在)。
画風がすっきりして今っぽいが、根底に流れる哲学は一貫している。「最終的には金と暴力で問題を解決する漫画だ」と私の兄は喝破していたが、それともう一つ、男としての品位といおうか、ぶれない美学や哲学が根底にあるのが本質であると私は思う。一言でいえば男気。それには国や時代を超えた普遍の価値があると、作者は繰り返し漫画的な表現で主張している。
理屈が多く、目新しさもないが、とりあえずサラリーマン金太郎ワールドには浸れる。娯楽としては微妙なところだが、一貫性を保っている所は評価したい。
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