1977年、北海道、網走⇒夕張のロードムービー。
失恋してヤケになって新車を買って北海道にやってきた主人公の若い男(27歳、長髪でウエスタンスタイルの武田鉄矢)が網走駅前でナンパした女の子(桃井かおり)と、偶然出逢った網走刑務所出所直後の男(高倉健)と3人で旅をする。
観ていて思いついた言葉は「昭和」「70年代」「インターネットや携帯電話のない時代の旅情」「旅は道連れ世は情け」「軽い武田鉄矢と重い高倉健の対比」「人にはそれぞれ背負った物語がある」「いい話だなあ」。
分かっちゃいたけどグッとくるラストシーン。道中の何気ないシーンの、スロウでアナログな日常生活に宿る温かみが良い。登場人物はみな垢抜けなくて田舎臭いが、この時代でなければ出せない味がある。観賞後、穏やかで優しい気持ちになれる。