2019年、最も観たかった映画の一つ。こちらもアマゾンプライムで視聴。
1969年に実際にあったマンソンファミリー襲撃事件がモデルで、本作はそのパラレルワールドの物語である。レオナルド・ディカプリオは落ちぶれつつあるハリウッドスターを演じ、ブラッド・ピットがその旧友にして付き人の陽の目を浴びないスタントマンとして登場。名物の無駄な長話はないが、随所に監督クエンティン・タランティーノ節ともいえる癖のあるシーンがある。
特筆すべきは、1970年頃のアメリカの空気の再現度。冗長なカット割りや展開も、当時の空気感の再現に一役買っている。映画業界のトリビアが多数反映されているらしく、そのあたりが映画評論の玄人受けする理由なんだろう。映画に詳しい人ほどに、多くを語りたくなるであろう映画であるとは思う。
ただ、一般受けするかは微妙。単なる娯楽を求める層には受けがイマイチな気がする。私も途中微妙だと思ったが、最後まで観たら背景を調べて、また観たいと思った。そんな映画だ。くたびれたおっさんの友情にはグッときた。