——聞いたことがある…ネットの中で噂になってた年々増えている自殺者…その費用が国で支えきれなくなってだから切り捨てることにしたんだ…島流しにして確か…こう呼ばれていた——”自殺島”って
・・・
という島に送られた人たちの話。
副題はサバイバル極限ドラマ。
内にこもりがちないじめられっ子がストリートファイターになるのがホーリーランドだったが、本作では同じ人が狩人になる。両作に共通する主題は身体感覚を通した人間性の回復。食べ物を手に入れることや、他人と協力して仕事をすることで「生きること自体の喜び」を再確認する。前者に関してはヘミングウェイの掌編『2つの心臓の大きな川』が近い。
で、一方で順調に人間性が堕落していく人たちが居て、しばしば反目したりする。蟻の2:6:2の原理みたいなもんか。これぞ集団力動。ご都合主義な展開にツッコミたくなる場面もあるが、狩猟や漁のシーンのリアリティは圧巻。
読むとサバイバルしたくなる衝動に駆られるため、バーベキューが筆者のマイブームである。
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