世界中で絶賛されているイスラエルの歴史学者ユヴァル・ノア・ハラリが書く人類の通史。原作は2014年、日本語版は2016年発刊。
2000年代最強の本がジャレド・ダイアモンド『銃・病原菌・鉄』であれば、2010年代最強の本は本書であろう。高城剛が絶賛していたので手に取った本書だが、期待に違わず知的刺激に満ちていて、読んでいてずっと楽しかった。該博な知識と透徹した洞察で人類の歴史を広く深く俯瞰し、マクロな視点で歴史の流れの本質を指摘する。
「虚構を信じる能力が人類の強さ」という主張が、このブログが目指すものと重なり、なかなか感慨深かった。ヒトは物語を共有することで、連帯を可能にし、生物としての個体の限界を超えたパフォーマンスを可能にする。貨幣も、言語も、法律も、国家も、人類の頭の中のみに存在するイリュージョン(幻想)に過ぎない。
また読み返す価値のある本だろう。素晴らしかった。
0 件のコメント:
コメントを投稿