第二次大戦中の暗号解読戦を描いた2014年作品。
『クリプトノミコン』で読んだのでアラン・チューリングのことは知っていた。アスペと同性愛者を取り扱っているあたり、今の映画という感がある。というか、歴史的な題材をマイノリティー擁護に血道を上げる思想運動家に利用された感が否めない気がして、興ざめした部分もあることは告白しておく。
そのへんはさておき、理系頭脳による暗号解読の戦いは熱い。きっと説明を読んでも数学的な内容はほとんど理解できず、映画でも暗号の理論についてはほとんど描いてはいないが、その雰囲気が伝わるだけでなんだか楽しい。本作品ではそんな頭脳戦の雰囲気を軸に、学童時代の記憶、性的マイノリティーの葛藤、妻との関係、仕事仲間、など、ドラマ要素がほどよく盛り込まれる。
それなりに楽しく観られたが、全体として、配給会社の公開当初のプロモーションの勢いや受賞歴の割に、あまり新鮮味のない作品であるという気がする。邦題タイトルが中学生向けな感じなのも残念。
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