全盛期の窪塚洋介が観たくなり、10年ぶりくらいに視聴。
原作もそうだが、近年の反日、反韓国ヘイトの思想とは一線を画し、「在日朝鮮人」というわけのわからん境遇に生まれた青年の魂の叫びをありのままに描いている感が潔くて楽しい。題材は「在日」だが、実際には無国籍な暴れん坊のタフな闘いの物語である。
2001年の作品であり、作中には筆者が高校生だった「あの頃」の空気が漂う。携帯電話もインターネットもない時代の青春には身体性があり、未知なるものへの恐れと憧れがあった。暴力なり、セックスなり、生々しくて猥雑な本能の、危うさと魅力が残っていた時代。
主演の窪塚は緩いシルエットのジャンル不詳なファッションが格好いい。そしてやはり、独特の表情や雰囲気が最高。バスケが素人感丸出しな点以外は完璧である。ああいう唯一無二なオーラを出せる若い役者って最近いない気がする。
思い出補正もあってかなり楽しめた。この感覚を忘れない大人になりたいもんだ。
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