2014年3月10日月曜日

悲しみよ こんにちは

 
 フランス人の17歳の女の子が寡夫の父親とその愛人二人と南仏の別荘で過ごす話。女たらしの父親との暮らしを愛するそれなりに聡明で奔放な主人公セシルが、愛人相手にいろいろ画策する。作者フランソワーズ・サガンが18歳で書いた処女作。

 情事が思考の大部分を占めるフランス人の思考様式が分かる。哲学や文学の格調高い用語を弄しても、人間って結局こんなもんだよね、という悟りに近づける好著。
   

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