2016年5月5日木曜日

戦場のピアニスト


 ユダヤ人のピアニストがナチスドイツに迫害される話。

 歴史的事実に基づいた悲劇を美しい映像と音楽で再現。これといった特徴はないが、変に脚色せず全編を丹精に作り上げた感じが好感。展開のテンポの良さと主張しすぎない表現のおかげか、観ていてストレスを感じさせない。ありきたりではあるが、「どうして人はここまで残酷になれるのか」「極限状態で人はどう生きることができるか」という、『夜と霧』を読んだ時と同じような物思いに耽ることができる。

 戦時の記録としての歴史的な史料である側面が大きい。ピアノに詳しいともっと楽しめるんだろう。悲しく、美しく、優等生な作品。
    

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