2022年1月29日土曜日

劇場版 呪術廻戦 0


呪術廻戦』の本編の前日譚である0巻の映画化。
2021年12月24日より公開中。

映画の内容は原作に忠実で、単行本で読んでいたが、あらためて映像で観直すと発見がある。乙骨憂太は、90年代から2000年代にかけてよく見たタイプの主人公だ。弱くてナヨっている少年が、場数を踏んで少しずつ成長していく。エヴァのシンジ君的でもあり、『からくりサーカス』の才賀勝あたりが近い。

本編連載前にできたプロトタイプである本作を観ると、作者の芥見下々の頭の中にあった「描きたい絵」の原型を見ることができる。本編の方が設定、キャラクターなど練られている感じがするが、これはこれで映画一本分の小品として収まりがいい。

全体に完成度が高かったが、戦闘シーンの作画、キングヌーの主題歌などが特によかった。心を揺さぶる力は『無限列車』の方が上ではある。だがまあ、観といてよかったと思えた。いい作品だと思う。
 

2022年1月15日土曜日

奮闘!びったれ


 元ヤクザのシングルファザー司法書士漫画。
 2013年-2014年に別冊ヤングチャンピオンで連載。全2巻。

 法律の学習用に購入。法運用の実際について、視覚的・物語的なイメージが獲得できる。簡易裁判所の少額訴訟、債務の強制執行など、法律ドラマの中で学べるのが有益。

 物語作品としての筋は、舞台は広島県で、司法書士という(物語作品としては)ニッチな職業を扱い、基本は1話完結の人情もの。法律だけでうまくいかない時は、暴力をちらつかせた威圧で乗り切る。この種の元祖は「サラリーマン金太郎」あたりか。テレビドラマ化、映画化もしているそうだし、「元ヤクザの◯◯」という設定の作品は安定感がある、という大人の思惑が現実化した感がある。娯楽作品として一定のクオリティに達しているが、どこか安易な二番煎じのテイストが混じるのは否めない。

 司法書士をはじめ、法曹を目指す人が読んでおいて損はない、と思われる。
  

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