2016年1月8日金曜日

アナと雪の女王


 遅ればせながらやっと観た。娘へのクリスマスプレゼントにMovieNEX(DVD、ブルーレイ、ダウンロードのセット)を購入。

 最初に感じたのは、エルサとアナの姉妹は愛着障害の典型像であるということ。抑制型の姉エルサ(心を閉じすぎ)と脱抑制型の妹アナ(心が開けっぴろげすぎ)、いずれも、幼少期の安定した愛着が形成されなかったことにより呈する症状を示す。孤独な少女時代をそれぞれの形で引きずった姉妹が、真実の愛に触れて成熟した人間性に至る…という主題なんだと思う。

 あとはいろんなところで指摘されているが、不遇な少女時代を送った主人公が白馬の王子様に見初められてめでたしめでたし、という20世紀型ロマンスのステレオタイプからの脱却を図っている。氷を溶かす真実の愛は、姉妹間の絆や、素朴で誠実な肉体労働者の精神の中にある。ディズニーは時代を読んでいる(そして、牽引しているという自負もきっとある)。

 胸を揺さぶる歴史的傑作かと問われれば首肯しかねるが、音楽はいいと思う。「ゆきだるまつくろう」とか「ありのーままのー」とか。娘がハマって何十回も見返しては、真似をして、振り付きで歌っている。日本での流行は広告代理店各社の人為的な努力によるものだと思うが、アカデミー賞取ってるし国際的な評価も高いのか。世界的に流行し、2010年代の共通言語の一つにはなり得たと思われる。

 娘が飽きずに何度も見たがるので、きっと質のいい娯楽作品なんだろう。
 子供のために買って損はない。
   

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