2016年7月4日月曜日

ノッキン・オン・ヘブンズ・ドア


 1990年代のドイツ映画。不治の病で死期が近いことを告げられた若い男二人が病室で偶然出会い、海を見に行くために病院を脱走して旅に出る、という話。

 映像はチープで、脚本の細部の詰めも甘い。独特の間はお国柄のせいか。低予算な感じがひしひしと伝わってくるが、細部を変えてリメイクが作られているのは普遍的な感動があるからだと思う。日本では長瀬智也が主役を張る映画(ヘブンズ・ドア)、ハリウッドではジャック・ニコルソンとモーガン・フリーマンの老人二人が病室で出逢う『最高の人生の過ごし方』が近い(ちょっと違うが)。

 ステレオタイプな警官とのやり取りなど、物事が単純な時代の娯楽という感がある。難しい哲学はなく、サクッと90分で楽しめる娯楽作品である。しかし、90年代のドイツってこんな雰囲気だったのか、とノスタルジックなムードに浸れる。みんな雑で、適当で、気楽そうだ。
   

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