2015年4月9日木曜日

まんが道


 藤子不二雄の半自叙伝風の立志伝。

 藤子不二雄A(ホラー好きの方)の方が主役の満賀道夫(まが みちお)、友人の藤子・F・不二雄(優しい方、ドラえもんの作者)は才野茂(さいの しげる)として登場する。物語の前半は富山県は大仏の町、高岡。後半は上京し、かの有名な「ときわ荘」での日々が描かれる。手塚治虫や赤塚不二夫といった若かりし日の巨匠達がさらりと出て来る。作者曰く、半分は実話、半分は創作とのこと。

 何がいいって、古き良き日本の姿がある。なんというか、昭和特有ののどかさというか、あっけらかんとした(恬然とした)品の良さというか、すれたりひねくれたりしていない純粋な日本人の美徳が滲み出ている。漫画家を目指すひたむきな情熱、漫画文化を発展させようという高邁な理想、作者二人の友情、それらを茶化したりクサしたりする空気は微塵も無い。嫌な人も出て来るが、大部分は味わい深い成熟した人生観を持ち、底には愛のある人たち。

 ひたむきな姿勢に身をつまされ、心が洗われる。そんないい話。
    

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