2020年6月4日木曜日

テセウスの船


 職場の上司が熱く薦めてきたため1巻を購入し、読み始めたら止まらなくなってしまい一晩で読みきってしまった。原作の漫画は全10巻。2017年~2019年モーニングで連載。今年、竹内涼真主演でドラマ化されていた。

 1989年(平成元年)の夏、北海道の音臼村という場所で小学校の児童ら21人が殺害される無差別殺人事件が起きた。主人公は犯人として逮捕された警察官の息子で、加害者家族の視点から物語は語られる。2017年、すでに社会人となっていた主人公は、父の冤罪の可能性を探るために調査を始め…というのが筋。

 『金田一少年の事件簿』や『ひぐらしの鳴く頃に』のような雰囲気があり、猟奇犯罪と謎解きを含むサイコホラーなミステリー作品である。実在の事件に材をとっていることがうかがえるが、いくつかの素材がコラージュされている。ネタバレは避けるが、時間SFの要素もあり、なかなか贅沢な作りである。なお、原作とドラマでは真犯人が違うらしい。

 よくよく考えると、1990年代に流行り、たくさんあったような娯楽作品ではある。久しぶりに読んだことで新鮮な刺激を味わえたのかもしれない。2020年代、リバイバル来るか。
   

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