2017年3月12日日曜日

羆嵐


 くまあらし、と読む。北海道天塩山麓の三毛別六線沢(現苫前町)で大正4年に起きた実際の事件に基づいた小説。冬の開拓村に凶暴なヒグマが現れ6人の男女を殺害し、そのクマと人々が戦う話である。

 あらすじだけ書くとシンプルだが、開拓時代の北海道の生活感の描写が素晴らしく、惨状に見舞われた彼らの悲愴と恐怖が伝わってくる。連射不可能な猟銃で2mをこえるヒグマと対峙する猟師はまさに英雄である。


   

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