2016年9月29日木曜日

荒野のグルメ


 中間管理職のグルメ漫画。

 原作はこれまた久住昌之。30代なら『孤独のグルメ』、60代なら『野武士のグルメ』、40〜50代には本作が対応する。企業戦士として日々戦う(古い表現…だが主人公のセルフイメージに近そう)50近くの男が、都会の荒野にある「オアシス」と見立てた小料理屋で日々の疲れを癒す。基本は男のひとりメシであるという点は同じだが、ほとんど毎回同じ店であるところが他の作品とは異なる。

 ひとりでメシを食う、という単純で原始的な癒し。過剰なオリジナリティの押しつけを嫌い、自身の生まれ育った文化を再確認することで主人公は息をつく。昭和生まれの日本人、という特定の集団(世代)の感性の典型例。職場の管理職の男性の心を掴みたい人には最良の指南書となるだろう。彼らの等身大のダンディズムを尊重することで自尊感情をくすぐり、思うがままに操ることができる(かもしれない)。

 ひとり飲みができれば人生は楽しい。きっとそういうのが大事。
    

0 件のコメント:

コメントを投稿

ブログ アーカイブ