2014年11月27日木曜日

ガンジー


 インドの偉人マハトマ・ガンジーの伝記映画。

 史実を忠実に再現しようという試みであり、余計な演出を排しているあたりソダーバーグのゲバラの映画に雰囲気が近い。主人公は多くを語らず、高邁な理想に基づく行動と立ち居振る舞いには威厳が漂う。

 容姿がガンジーに似ているベン・キングズレーがアカデミー主演男優賞を受賞している他、1982年の作品賞などを受賞している。190分の長尺で、観ているうちに既視感が生じる冗長ともとれる展開は、人物ガンジーに特別な思い入れがある人でなければ途中で飽きがくるかもしれない。映画は途中でintermission(休憩時間)が入る。

 とは言え、ガンジーが提唱する信念「非暴力・不服従」やサチャグラハ(真実の把握)には普遍の価値がある。自由を手に入れるための闘争の段階で、その先を見据えた慧眼と、遂行するための覚悟。歴史上で不滅の輝きを放った魂へのリスペクトに満ちた映画である。
   

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