呪術(じゅじゅつ)を用いた異能バトルものであるが、基本はハンターハンターに近い。というか、作者の冨樫愛が強いのは明らかで、隠す素振りもない。ダークな学園バトルものであり、ハンターハンター、幽遊白書、ジョジョ、寄生獣、うしおととらあたりを混ぜた作品という感がある。ギャグに銀魂的な要素があるのは、昨今じゃ標準装備らしい。作者によるとBLEACHの影響も強いらしい(私は読んでいないが)。鬼滅よりも残虐さ、陰惨さは強い。
そして、ルールや設定は複雑。呪力、呪術、呪骸、呪具などが出てきて、それぞれ性質が違う。敵は呪霊だったり、呪術師だったりして、彼らが領域展開したり、式神を操ったり、反転術式を使ったりする。呪力はハンターハンターでいうところのオーラである。作中での説明がないが、前提としてハンターハンターの念の系統の分化(強化系とか操作系とか)の概念がある。主人公の虎杖(いたどり、影が薄い)の戦闘スタイルは念を覚えたてのゴンであり、雷禅が憑依した幽助であり、技である逕庭拳はるろうに剣心の二重の極みである。
先行の人気作品のエッセンスをこれでもかと詰め込んだ、豪華な具材を入れまくった鍋のような内容だが、これはこれは調和がとれており、ストーリー展開も小気味良い。特に動的なシーンにおける作画能力が素晴らしく、設定の複雑さを忘れ、勢いとノリでグイグイ読ませる。両面宿儺、五条悟、東堂葵、夏油傑など、魅力的なキャラクターもたくさん出てくる。
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