これは…今年観た映画のNo.1候補。
1963年11月22日に暗殺されたアメリカ大統領のジョン・F・ケネディの事件の謎にテキサス州の地方検事が挑む。史実に基づいた物語であり、当時の映像を交え、ドキュメンタリーの要素が強く、JFK暗殺の陰謀説について問題提起をしている。
元は1991年発表のアメリカ映画だが購入したDVDはディレクターズカット版で、3時間超の長尺だったが息もつかせぬ展開にグイグイ引き込まれた。主人公の検事(ケヴィン・コスナー)の強くて立派な白人の偉い人オーラが格好いい。あとはジョー・ペシ(小さくて怖いおっさん)の存在感たるや。
編集は膨大な音声と映像の材料をを切り貼りしてコラージュしたザッピング系。最初はうるさいが、重要なシーンとの緩急があり、BGMの妙もあり、慣れると脳内で興奮物質が出てきて癖になる。歴史的事件を題材にしながらクールでスリリングな映像作品に仕上がっていて、娯楽作品として上等な部類に入るように思う。そして、1960年代という時代の現代史的な位置づけについても理解が深まる(冷戦、ヴェトナム戦争、ヒッピー文化…etc.)。
情報量が多く重厚な内容だが、間違いなく観る価値がある。
いい映画だったなあ…。