飛行機狂いのクレイジーな金持ちの話。
主演はレオナルド・ディカプリオ、監督はマーティン・スコセッシ、業の深い男の光と影を描く名コンビである。本作も『ウルフ・オブ・ウォールストリート』に『風立ちぬ』っぽい飛行機狂のエッセンスを加えたような感じ。
主人公である実在の大富豪のハワード・ヒューズは精神疾患っぽくて、観ながら考えたが診断は分からず。神経症圏か発達障害圏か、双極性感情障害っぽくもある。今読んでいる本(多分、次回紹介)にも精神疾患がもたらす狂気が苦境を切り拓く力を与えるという主張があるが、まさにそういう要素があるんだろう。リスクを恐れず、新奇性を求め、自分の目的のために突き進む。
あとは七三の髪、山高帽、クラシコ・イタリアスーツの1940年代ファッションのディカプリオに見惚れる。強者オーラと心の折れた弱者モードの演技の使い分けも圧巻。ホンマモンのハリウッドスターやで、と思いながら観ていた。
170分の長尺で、余計な説明も少なめ。玄人向けの映画ではある。
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