2019年5月6日月曜日

今こそ、韓国に謝ろう そして、「さらば」と言おう


 特定勢力に「極右作家」のレッテルを貼られて生きる百田尚樹が韓国と日本の歴史、特に西暦1910年(明治43年)からの35年にわたる日韓併合にまつわる史実を語る本である。その内容はまぎれもない韓国に対するヘイト本である…が、ヘイトな成分をできる限り排除し、低姿勢な語り口で歴史的事実を淡々と列挙するスタイルをとっており、結果として皮肉の効いた風刺本になっている。

 はっきり言ってしまうと、読めば笑える日本人が多いだろう。しかし、大きい声で「この本を読んだ」と言えば面倒くさい人に目をつけられるだろうし、「面白かった」とTwitterで評したら炎上は必至だろう。そのあたり、このような手法をとって歴史的事実を訴えなければならない切迫した日本国内の言論界の状況を感じるべきである。過去数十年にわたり韓国が日本に続ける賠償金の要求(たかり)、剽窃(パクリ)、被害の捏造(でっちあげ)などの所業について、その実態を知れば知るほどに、陰性の感情(ヘイト)を抱くなと言う方が無茶な話ではあるが、現在の日本では表立って本音を口にすると社会的に損失を被るため、怖くて誰も口に出せない状況になっている。そんな本音とポリティカルコレクトネス的な諸問題を全体的にうまく処理すると、このようなスタイルになったと考えられる(攻めすぎではあるが)。

 誤解を避けるために付記すると、韓国人の中にも賢明で感じの良い人は沢山いるし、日本人の中にも軽蔑すべき人間は沢山いる。私個人は人種で差別するつもりはない。だが、国家レベルであれ、個人レベルであれ、嫌な相手の嫌な部分の仕組みは理解しておいた方が、現実的な被害をおさえるためには有効であろう。だから韓国という国家や韓国籍の人間の行動原理に不可解さを感じた人には、この本を勧める。説明が腑に落ち、氷解する疑問もあるだろう。
   

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