2016年12月24日土曜日

レヴェナント 蘇えりし者


 1820年頃、西部開拓時代のアメリカの猟師が山野を彷徨い、復讐する話。

 まずは映像美。ドローンを使用したと思われる、雄大な冬の渓谷の映像は圧巻。ロングカットの戦闘シーンも臨場感がある。撮影は『ゼログラビティ』と同じ人で、アカデミー撮影賞受賞も納得のクオリティ。

 ストーリーはまあ…それなり。北海道民として強く思ったのは「寒さ舐めんな」。『網走番外地』を観た時も思ったが、氷点下の屋外を何時間、何日も人間が動き回るのは不自然だ。あとは熊に襲われるシーンがあるが、動物咬傷の感染の影響を過小評価しすぎ。概して、主人公がタフすぎて現実味がない。実話に基づくそうだが、脚色が過ぎているという印象。

 レオナルド・ディカプリオ悲願のアカデミー主演男優賞を獲得した作品だが、筆者個人としては『ウルフオブウォールストリート』路線の方が断然好き。一貫して質の高い演技をする俳優だとは思うが、別にこれじゃなくても…という個人的な感想。

 全体的に質の高い映画ではあると思うが、なんだか惜しい。
    

0 件のコメント:

コメントを投稿