それでも夜は明ける
アメリカに黒人奴隷制度があった19世紀の南北戦争前の話。
2014年アカデミー作品賞受賞作品。実話に基づいているそう。
聡明で品位のある黒人が奴隷として売られ、12年間ただひたすら理不尽に耐える。観ると白人への憎悪が生まれる。何故、人が人にこんな酷いことができるのだろうと。
中国や韓国の反日映画は同様の手法を使って日本人への憎しみを搔き立てるんだろうな、と観ている途中何度か思った。監督スティーブ・マックイーンらにより歴史の暗部に向き合わなければならないという使命感に燃えて撮られた作品だが、観る側にリテラシーがなければ、歴史的文脈や人道的な見地とは縁遠い表層的な陰性感情が残るだけだろう。
余計なBGMや映像的技巧を排した作風に作り手の誠実さを感じる。
観ながら考え事をするための余白がある映画。
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