2014年6月9日月曜日

東京タワー オカンとボクと、時々、オトン


 母の死を描いたリリー・フランキーの自伝小説。2006年度本屋大賞。
 エッセイや対談と同じように、作者特有のユルい空気と文化的素養とキレのある洞察が混在しながら回想が進む。北九州での少年時代、大分の高校での下宿生活から大学以降の東京での生活。ファンキーで笑える楽しいエピソードが多いが、どの時代にも必ず母との思い出がある。

 泣けるかと問われると、私のツボにはこなかった。
 絆を描く家族の物語としてはいい感じ。時々現れるオトンが実にいい。

 ふざけているようで本気。読んでいる最中ずっと楽しい。
 これがきっとリリー・フランキー節。
    

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