大流行した1986年公開の前作の正式な続編である。
アメリカ海軍の若造のパイロットだった「マーヴェリック」が教官となって帰ってくる。自信家であり、情熱家であり、規範に縛られない自由な男ピート・ミッチェルをトム・クルーズが34年ぶりに演じる。「アイスマン」や「グース」の面影漂う息子など、懐かしの面々も登場し、時の流れを感じつつ、時を経ても変わらないものに思いを馳せることができる。
全編を通して、例えるならば、『マッドマックス4 怒りのデスロード』に通ずる、娯楽映画としてのサービス精神が溢れている。紋切り型でご都合主義の脚本などまったく問題にならず、映像と音楽と展開がただひたすら楽しい。IMAXで鑑賞すれば、自分がマーヴェリックのチームの一員となったような、えもいわれぬ高揚感、全能感とともに1日を終えることができるだろう。ただし、効果は一晩で切れる(体験談)。
ともあれ、「こういうのでいいんだよ」という、痛快な娯楽映画であった。難しい理屈なんていらない。衝動のままに映画館を訪れ、楽しめばよいだろう。